西村さんの雑記ログ

技術や趣味について色々。

2020年の振り返り

2020年も最後ですので振り返ってみようと思います。

お仕事

転職した

昨年夏に諸事情あって次も決まらずに退職したのですが、なんとか3月から職場が決まって再就職できました。
技術者派遣の会社ということで、個人的にはちょっと不本意なところもありますが、その辺りはおいおい巻き返すなり、道を考えるなりしたいと考えています。
今の案件がどんなお仕事かは先々月の記事に。
技術の新しさとしては「うーん……」と言ったところですかね。良く言えば枯れて安定した技術、悪く言うとやや時代遅れ(EOLな言語バージョン、独自フレームワークなど)というのが今の感想です。
ただ、今月はシステム試験の環境構築でサーバ周りのセットアップなどを行ったので、その辺りの経験は少し積めたのかなと。
サーバマシンがHewlet Packard製なのですが、「iLO」というネットワークを用いた遠隔管理機能に触れて「これは便利だなあ」と思いました。

技術面

Podcast

相変わらずちまちまと聞いています。技術Podcastもありますが、ゲーム系のPodcastも少し聞いています。
技術系は定番のRebuild.fmは毎回色んなことを濃いところまで話していますし、backspace.fmは時々ゲーム系のハード込で濃いめの話が展開されるので、時間はかかりますが聞いていて楽しいです。
ゲーム系では、IGN JAPANのライターさんたちがテーマに沿って毎回トークする「IGN JAPAN しゃべりすぎGAMER ポッドキャスト」が濃いめで熱気があり、聞いていてワクワクします。

インプット

通勤が座れない状態で揺れもあり、時間も40分ほどとそこそこの負荷があるので、Podcastを聞きつつ本を読んだり、問題を解いたりと言った形でインプットの方が多かった感じがします。
一方で、読んだときに思ったことなどをあまりメモしておらず、後でまとめるときに相当時間がかかってしまったりするので、そこは改善点なのかなと思います。
冬はボーナスが出たので、「情熱プログラマー」と「CAREER SKILLS」を購入しました。
WEB+DB PRESSも興味がある号はkindleで買っていますが、読むばかりで手が動いていないのが難点です。
Java SE8 Silverの問題を解いてメモをしていくのにscrapboxを使っているのですが、今になって思うと、GitHubにマークダウンファイルを置いてやっても良かったのではと思っています。

アウトプット

Twitterも読むばかりであんまりつぶやいていないですね。
GitHubは夏~秋にSpring Bootのチュートリアルを触っていたので、その時のコミットがおそらく最後ではないでしょうか。

勉強会など

再就職して案件に入ってからは、通勤時間と電車の関係で朝8:00頃には家を出て、夜19:00手前に帰宅という生活が続いているので、勉強会は負荷が高く感じて参加できていません。
休日も「休みたいなあ」という気分が先行してしまうのが難点ですね。

これから先

なんとなくの個人的な感覚なのですが、自分自身はプログラミングやシステム構築を専門的に深堀りしてやっていくというのは体力や興味の面で適性として合わないのではないかと思っています。
また、中々他人に物を言えずにコミュニケーションに難がある、体力に不安があるという面も持っていますので、今のようにあちこちに派遣されるというスタイルは負担が大きくて続かないのかもしれないとも考えています。
総じていうと、出た専門学校の関係でIT系へ進まざるを得なかったけれども、実はプログラマーとかシステムエンジニアへガッチリ進みたいとは思えていないという状態で、十年以上も軸がフラフラしてしまっている状態です。

プライベート

趣味の領域だと、漫画、小説、ゲーム、アニメ少々辺りが守備範囲なのですが、偶然にも「終わり」に遭遇することの多かった年だなと思いました。

フォーチュン・クエスト」完結

平成初頭から続いたライトノベルフォーチュン・クエスト」が最終巻を迎え、ついに完結しました。
私は中学校三年か高校一年辺りから途中中断を挟みつつ読んでいて、読んでいたライトノベルのシリーズとしては最長でした。
「新II」のシリーズに入ってからは本格的にパーティメンバーの一人であるルーミィの家族探し、それから外伝シリーズで前日譚の「デュアン・サーク」で出てきた「ダークイビル」との本格的な対決と、完結へ向けて進んでいたという雰囲気だったので、「もうすぐ終わるのかな」とは思っていましたが、最終二巻が結構怒涛の速さでした。

図書館戦争 LOVE & WAR 別冊編」完結

有川ひろ先生の小説シリーズ「図書館戦争 別冊編」のコミカライズである「図書館戦争 LOVE & WAR 別冊編」が完結しました。
コミックスの単行本としては2011年か2012年頃から読んでいたのですが、2016年にどっぷり原作のシリーズにハマってしまったので、月刊LaLaを買ってリアルタイムで読み始めたのが確か2016年の終わり頃からです。 小説の本編、別冊編のすべてのエピソードを完全コミカライズ、加えて本編の隙間を絶妙に埋めるオリジナルエピソードで読み応えはバッチリでした。
別冊編の最後のエピソードは主人公、郁のルームメイトの柴崎の結婚式で終わるのですが、コミカライズでは更に三回のオリジナルエピソードを加えての完結でした。
作りとしてはお仕事もの+社会派SF+ラブコメの様相なのですが、ラストシーンが主人公たちの出動で終わるのはお仕事ものとして完璧で、満足度が高かったです。
後、LaLaDXで掲載されていた「番外編」の方も「別冊編」の最終巻と一緒に一冊にまとめて刊行されるそうです。
「番外編」のほうは小説では元々アニメ化の際のDVD特典として書かれた短編で、文庫化に伴い、各巻で書かれた時期に合わせて一本ずつ再録されています。
「別冊編」の最終巻は特装版が出るとのことで、アニメイトのネットショップで速攻で予約してしました。

図書館戦争 図書館戦争シリーズ (1) (角川文庫)

図書館戦争 図書館戦争シリーズ (1) (角川文庫)

  • 作者:有川 浩
  • 発売日: 2011/04/23
  • メディア: 文庫

図書館戦争 LOVE&WAR 番外編 (花とゆめコミックス)

図書館戦争 LOVE&WAR 番外編 (花とゆめコミックス)

  • 作者:弓 きいろ
  • 発売日: 2021/02/05
  • メディア: コミック

ファミ通ゲーマーズDX」配信終了

ニコニコ生放送で続いた、声優+ゲームの生放送番組「ファミ通ゲーマーズDX」が11月初頭のスペシャル配信をもって終了を迎えました。
MCが推しの前野智昭さんとその先輩の鈴村健一さんなので見始めたのですが、月に1回配信という量が絶妙で、比較的カジュアルな方面からのコンシューマゲームの新作紹介が程よく、ゲストのいらっしゃる回ではゲストの思い出のゲームをプレイするという趣向、そして自分自身がゲームが好きで比較的年代が近いこともあり、とても楽しい番組でした。
新型コロナから始まるあれこれで、リアルイベントが中止となったのがかなりの痛手だったのかなとは思います。
最終回で明かされた、「前野さんをMCにしたのは鈴村さんの指名だった」というエピソードがいい先輩後輩の関係性だなあと思いました。
いつか機会があれば、半年に一回のスペシャル配信でもいいので復活して欲しい番組です。

小説版「ウィッチャー」読了

丁度昨夜なのですが、小説版の「ウィッチャー V 湖の貴婦人」を読了しました。
大ヒットした「ウィッチャー3 ワイルドハント」を受けて、一度は刊行が中断された日本での翻訳版が4年ほど掛けて全5巻で再刊行されました。
物語の時間軸としては、ゲーム版「ウィッチャー」シリーズの前日譚に当たり、シリとゲラルトを中心に話が進みます。
比重としてはシリの話のほうが多いので、シリが本格登場する「ウィッチャー3 ワイルドハント」と合わせると入りやすいかもしれません。
ゲームでもそうでしたが、中世ヨーロッパ風の血生臭さとか泥臭さの強い世界観は、ファンタジーとしては結構人を選ぶ部分かなと。
しかし現実世界の伝説、歴史をオマージュしたような展開は、元ネタを知っているとちょっとニヤニヤしながら読めてしまいます。

Nintendo Switch予約

冬のボーナスで待望の「Nintendo Switch」を予約しました。
公式で買うのが一番確実かな、と思ってマイニンテンドーストアで購入したのですが、ホリデーシーズンということもあり、発送は1月中旬ということになっています。
色々やりたいソフトはあるので、買うソフトは追々考えることにしています。
発売予定のソフトとしては「牧場物語 オリーブタウンと希望の大地」、発売済みのソフトでは「ゼノブレイド」シリーズ辺りが候補かなと。

来年のこと

技術面

とりあえず、今やっている「Java SE8 Silver」の試験を受けに行くところからでしょうか。
これをやって思ったのは、「少なくともJavaの言語仕様はあまり興味がないなあ」ということでした。
後はSpring Bootをもう少し触るのが会社で書いた目標設定に入ってしまっているので、そこは3月まで進めようかなと。
個人的にはフロントエンドも少しやってみたいのですが、目標設定と噛み合わないのでやる時間が取りづらい(目標設定の内容の方に時間を持っていかれるため)のが難点です。
正直、MBOの目標設定はあまり好きではないです。
適宜自分の興味の向く方に変えられればいいのですが、会社にいる以上、会社の方針に縛られ、興味の浅いものをやらざるを得ないという場面が多いからです。

プライベート

Nintendo Switchがやってくるので、それをセットアップするところからでしょうか。
後、年末にセールで買ったままになっていたPS4の「イースIX -Monstrum NOX-」を始めたので、そっちもクリアしたいなと思っています。
小説は1月に冲方丁先生の新刊、「アクティベイター」が出るのでまずはそこからです。

最近の状況

最近の状況

お仕事をしている内にアウトプットがまた空いてしまったので、最近の状況をまとめておきます。

目次

お仕事

2020/3から参画しているプロジェクトに引き続き参画しています。 相変わらずの週5でのオフィス出勤です。 半年経ったので振り返ると、ざっくりこんな感じです。

  • 領域
    • 医療系
    • オンプレミス
  • 関わりが一番多いプロジェクト
  • 上記以外に関わったプロジェクト
    • PowerShellによる仮想環境操作ツール
    • 他システムとの連携用Windowsサービスアプリケーション
  • 担当作業
    • 不具合対応
    • 導入先用カスタマイズ開発
      • 設計書作成
      • 納品時の手順書作成
      • 各種テスト仕様書作成
      • コーディング
      • テスト実施
      • CI実行によるアップデータ作成
  • 周辺ツール
  • 初めて知ったこと、触った技術

インプット

本は少しずつ読んでいます。技術書典9で購入した本はまだ大半が積み本です……

ブクログ - web本棚サービスによるログだと、7月~10月で読んだもので記憶が残っているのは以下の本です。

目標管理でJava Silver取得を出してしまったので、とりあえず参考書を一通り読みました。 Oracleの資格取得自体に結構なお値段がするのと、Java Silver/Goldはそれに見合うかと言われると「うーん……」と言う気分になっているので、受けることは受けるけど、その後は微妙といった感じ。 Webシステムをやるなら、Java EE(現在はJakarta EE)の方が汎用性は高いかもしれませんね。

もともとやや夜型で、なんとなく夜ふかししがちで仕事中辛い時があるので、読んでみました。 夏場に気温を下げるのと、寝る前に激しい運動をしないのはちょっと試してみました。 運動を寝る前でなく、帰った直後に移したのはそこそこ効果がある感じです。 お風呂を上がった後は原則身体を動かすことなくゆっくりする時間としたことで、少し気分に余裕は出てきたかもしれません。

確か、Twitterでてぃーびーさんが呟いていたのがきっかけで購入。 自営業の専門職だと本当に70どころか80以上でも現役っていう方はいらっしゃるので、どうなんだろうなあと思いながら読みました。 副業に関しては個々人の体力や事情や技能によっては難しい(実際、自分は体力的に難しいなと思っています)ので、ここもやっぱり個々人の問題で、 理想だけを言ってしまったら、体力に応じた働き方ができること、その中で技能を身につけられること、 その上で一定の収入に達しない場合はちゃんと行政による補助があることが大事なのでは、とは感じます。

レガシーコード改善ガイドを読み終わりました

ゆるゆると読んでいた「レガシーコード改善ガイド」を読み終わりましたので、ちょっとした感想とかを書いておきます。

どんな本か

レガシーなコードにリファクタリングを加えるためのやり方や心構え、アドバイスについて述べられた本です。

特に、「依存関係の排除」については数多く述べられています。

依存関係の排除とは

他のクラスやインスタンスへの依存関係を排除することです。

本書内でも例はあげられていますが、例えばハードウェアへの出力や入力のためのライブラリがあったとして、そのライブラリのクラスインスタンスの作成やメソッド呼び出しを処理のメソッド(例えば、「なにかの計算結果を出力する」メソッドなど)内で書いてしまうと、依存関係が成立します。

依存関係があると、入力/出力のライブラリを変更したいときや、ユニットテストで一時的に別の場所へ出力したい/別の場所から入力したいとなったときに、大きな困難を伴ったり、そもそもそういうテストが不可能になったりします。

これを排除するために、インスタンスを作る処理とそのインスタンスを保持する変数を同じクラスの別メソッドとクラス変数に移行したり、インターフェースを使用したり、更には別のクラスに完全に任せてしまって、対象のクラスからは「出力」、「読み込み」といった処理を新しいクラスのインスタンスメソッド呼び出しで済ませるなどのリファクタリングを行います。

構成

大きく以下の3部で構成されています。

  1. 変更のメカニズム
  2. ソフトウェアの変更
  3. 依存関係を排除する方法

「1. 変更のメカニズム」では、「ソフトウェアにはどういった変更があるのか?」、「ソフトウェアにどういった依存関係の発生しやすい部分があるのか」、「変更やリファクタリングで有用なツール」について記載されています。

「2. ソフトウェアの変更」では、ソフトウェアの変更やリファクタリングに取り組んだときに遭遇する様々な困難について、アドバイスや有効な手法を記載しています。

「3. 依存関係を排除する方法」では、「2. ソフトウェアの変更」で取り上げている様々な手法についてより詳細に書かれています。

どう使うか

ソフトウェアの修正やリファクタリングの大きな視点から知りたいときは、「1. 変更のメカニズム」から読むのが良いかなと。

もし、そういった視点や理念を理解した上で修正やリファクタリングで「辛い……」となったときは、「2. ソフトウェアの変更」でその辛さにあった章を読むと良いでしょう。

とにかく手法を知りたい、網羅してみたいというときは、「3. 依存関係を排除する方法」を読むのがおすすめです。

関連書籍

本書内でも参考書籍として頻繁に出てきている以下の書籍がまず入るかと。

テスト駆動開発

テスト駆動開発

次点で、大規模にリファクタリングするときにどういうクラスの構成にするかという面で以下の書籍でしょうか。

レガシーなコードやソフトウェアの改善という視点では、類書のこちらも入るかもしれません。

余談

本書内で面白いなと思ったやり方として、「チェックアウトしたクラスをとにかく試行的にリファクタリングしてみる」という手法の記載があったことです。

なぜなら、この方法は私もシステムの修正時に時々やる方法だからです。

コミットしないことを前提にして要所要所で出力系メソッドで変数内容を出力してみたり、色々な処理をするメソッドを各種の小さなメソッドに分解して、元のメソッドはその小さなメソッドの呼び出しの羅列に変えるなどして、ソースコードを読むだけでは予測し得ない挙動を見つけ出すのには中々有用です。

この本を読むにあたって、最初は黙読で読むという形にしていたのですが、後付でscrapboxを使ったまとめを作っていくという形をとったので、実質2回読む事になり、結構な時間がかかりました。この辺は反省点なので、今読んでいる本からは読み込みとscrapboxまとめを並行で進めています。

近況など(2020/05)

気づいたら2ヶ月以上何も書いていない。 流石にちょっと危機感と内面的に「アウトプット書かないと……」という焦燥感を覚えたので、近況を書いてお茶を濁します。

仕事とか、技術とか

再就職した

諸々あって2019年7月で前職を辞めて、転職活動をしていたのですが、何とか2020年2月に内定を頂いて、2020年3月から再就職しました。
苦戦した理由は多分以下ですね……

  • 年齢
    • 35歳を越えているのは次項を踏まえると結構辛い
  • 経験不足
    • 前職も前前職もSEとPGの境界くらいの働きかたで、マネージメント経験がほぼない
    • 実務面で新しい技術に触れる機会や自分で動いて改善できたことが少なく、実務面で実績が残せていないと受け止められた
    • 前前職の後半~前職の最後辺りまで通信制大学に通っていたため、そっちにプライベートを取られていた

ともあれ、IT技術者の派遣会社にどうにか再就職をし、3月半ばから派遣先で仕事をしています。

新型コロナウイルスによる影響

今の派遣先はSIerの受託部門なのですが、新型コロナウイルスによる影響で緊急事態宣言以降はリモートワークとなりました。

問題が有るとすれば以下です。

  • リモートワークを行うにあたって使うPCが、開発や請負元との諸々の関係上でデスクトップPCだったため、家の中で場所をとっていること
  • 使うPCがデスクトップPCなため、朝の準備がやや大変なこと
  • ついついスマホに手が伸びて集中力が切れがちになること

一方で良いなと思ったこともあります。

  • Teamsの導入でチームメンバーに聞きやすくなった
    • ちょっとしたことを聞く時に、相手が席に帰ってくるのを待たずにチャットに投稿しておけば良いのは個人的には楽です
    • 個人的にはテキストでのやり取りは考えの整理と忘れにくさでとても良いと感じます
  • 朝ゆっくりできる
    • 朝の準備で化粧をしたり、きっちりした格好に着替える必要性が無くなり、満員電車に30分以上立ったまま揺られるという消耗が無くなったのはとても嬉しいです
  • 昼食費の大幅な削減
    • 元々多少の自炊はする方なので、週末の買い出しでいくらか追加で買い込んでおくことで昼食は対応しました。その結果、栄養バランスを考えたメニューでも昼食費が大幅に低減されました。

ただ、大本の請負元からデスクトップPCをお借りしている関係上、緊急事態宣言が解除されたら元通り週5日でオフィスに通うことになりそうです。
……個人的な事を言うと、そもそもこの事態がなくとも今年の夏には東京オリンピックがあり、都心部の企業は時差出勤やリモートワークを推進するようにという話は出ていたのですが、そのときは一体どうするつもりだったのか?というところが疑問です。

読んでる本、読んだ本

一日に少しずつ読んでいるので、あまり進みが速くないのですが、以下のような本を読んでいました。

Clean Architecture

Twitterなどでソフトウェア設計の良書であると聞いていたので、思い切って買って読みました。
著者のソフトウェア開発の経験と歴史をたどりながら、普遍的にどういう設計が理想的で、またどういう設計だと不味いことになるのかを紐解く感じでした。
開発言語や手法のパラダイム(手続き型、オブジェクト指向、関数型)は開発者ができることに制限を掛けていき、制限を掛けることで良い設計へ導いている、というのは中々刺激的でした。
この辺りを実装に落とし込むとしたら、併読しておくとよいのは以下でしょうか。

レガシーコード改善ガイド

読んだ理由は上記と同じく、良書である話を見たので。
テストのないレガシーコードに対して、どのようにテストを入れたり(作中では「テストで保護する」とも)、重大なバグを出さずにリファクタリングを行うか、ということに関して様々な手法の説明があります。
今いるプロジェクトだと、機能のコアに近い部分はテストがあり、業務やUIに近い部分にはテストが入っていなかったりと、テストに関しては濃淡があります。 構成を見るに、おそらくJenkinsでの自動テストが遅くなることを危惧しているというのも有るのかもしれませんが、きっかけがあったら業務部分のコードでも入れて試してみたいとは考えています。

併読する本としては、本書内でも言及がある以下の本でしょうか。

テスト駆動開発

テスト駆動開発

ソフトウェア・ファースト

ソフトウェア・ファースト

ソフトウェア・ファースト

今の国内IT業界に関して結構話題になっていたのと、Amazonポイント50%還元につられてkindle版で購入。
今までITを重視しなかった企業がIT技術を重要なものとした企業に変化するために何が必要か?ということ、今まで国内IT企業が取っていた慣行や商習慣について、それからソフトウェア人材のキャリアについて書かれています。
kindleは手軽なので、家のトイレにkindle Fireをおいておくとついつい読み進めてしまうんですよね……

勉強会

新型コロナウイルスの影響でオンライン開催が急増したとは言え、ほとんど行けていません。
原因としては以下が考えられます。

  • 週中は仕事が終わったらもう体がきついと感じる
  • 週末も休みたいと感じてしまう
  • あれもこれもやらなきゃ……と感じてしまい、かえって身体が動かなくなっている

勉強

勉強会に行けていない理由とともに、プライベートでコードを書くことが減りました……
RSSリーダー、Slack、Discordを使っての情報収集は習慣として進められているので、インプットに関してはどうにかなっているかなというところです。

趣味とか

イベントに関して

新型コロナウイルスの影響で、春以降はほぼすべてのイベントが中止になっています。
自分も「技術書典8」と「コミックマーケット98」は行こうとしていたところが中止となってしまいました。
ですが、「技術書典8」に関してはオンライン開催、「コミックマーケット98」(と「コミックシティ」)に関してもTwitter上のハッシュタグ「#エアコミケ」を受けての各企業の様々なオンライン上での取り組みが見られ、イベントに関してはオンラインの可能性を試す形になりました。
オンライン開催の最大の難点としては、「会場での偶然の出会いが発生しにくい」、「五感のうち限られた感覚(視覚、聴覚)しか使えない、それもかなり限られるため、肉体的な実感に乏しい」ということかもしれません。
Zoomなどのオンラインシステムを使った飲み会というのもありますが、人によってはカメラ等の設置が配置上いい感じにしづらいという方もいる(自分のところのメインデスクトップ機がまさにそれです)、映像は回線への負荷が大きいため、回線環境によってはかなりラグが発生する可能性がある、という点はあるかなと思います。

アニメ

ゆるゆると見ています。
1~3月期で残っているのは「pet」ですかね。
監督の方は「夏目友人帳」と「蛍火の杜へ」のアニメも監督されているのですが、おそらく人間が出す感情の動きやうねりなどを映像やセリフ等に落とし込んで表現することが上手いのだろうなと感じました。

4~6月期はまだ途中ですが、「乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった……」と「アルテ」が楽しいです。

乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった……」は流行りの異世界転生ものです。
かつて自分がプレイしていたゲームの世界に転生してしまったという主人公は能力的に強いわけでも強力な幸運に恵まれているわけでも無い、というかむしろ逆の状態なのですが、そこを本人の性格の良さと(ちょっと明後日の方向の)努力で本人も意図しないままに状況がコメディ的に好転していくという展開が面白いです。
果てには元々のゲームの主人公まで意図せずに落としてしまって友だちになってしまうのですが、変な嫌味がなくて、皆いい距離の友だちという雰囲気が出せているのがとても見ていて楽しいです。

「アルテ」は中世イタリアを舞台に、画家を目指して徒弟になった貴族の女性の話です。 主人公のアルテはとにかく絵を描くことが好きで、父親もそれを容認して教育を受けさせていたのですが、その父親が急死し、母親の言うように「良い奥方」として嫁ぐのは嫌だと、一人前の画家になるために徒弟になる、というのが始まりです。
貴族といっても貧乏貴族であって、市井よりは良い教育を受けているものの、持参金諸々の関係で黙って良い奥方として嫁がないと貴族としては先々辛いだろう、というのは1話からもちょっと見え隠れします。
監督は「図書館戦争」、「魔術士オーフェンはぐれ旅(2020年版)」でも監督をされている方です。
活発な女性主人公でコメディ味と成長要素があり、ほんのり恋愛風味もあるところは「図書館戦争」に通じるところもありますね。
個人的にはインターネット配信がFODしか無いのはとてももったいないので、後追いで良いから他の配信サービスにも出してくれないかな、と思っています。

推しが結婚した話

2016年に「図書館戦争」にハマってアニメを見て、2017年から数年ぶりに声優の沼にちょっと脚を突っ込んでます。
図書館戦争」から入ったのでお察しの通り、前野智昭さんが今の推しの一人です。
そして、2020年5月12日にめでたくご結婚されました。

お相手は前述の「アルテ」の主人公、アルテや「ケムリクサ」のりん等を演じられている小松未可子さんです。
個人的には推している方が幸せになるのはとても嬉しいことなので、Twitterでこれを見た途端、心のなかで「ひゃっほーい!」となってしばし興奮状態になっていました。

女性向けの作品を見られる方は結構知っている方も多いと思うのですが、彼がどういった作品に出演されているのかよく分からないという方のために、以下に代表的な出演作品をちょっと置いておきます。

技術書典7で買った本の感想を書いていくシリーズ、今回はぞえさんの「残業を減らし定時で帰る仕事術」です。

目次

買った理由

仕事の進め方について悩んでいたところがあったので、「定時で帰る」、「仕事術」にひかれて購入しました。

本の内容

漫画で書かれているので、かなり読みやすいです。

残業だらけな女性SEの「ぞえ」が不思議なひよこに導かれつつ、残業を減らすためのイロハを学んでいきます。

構成としては、

  • プロローグ
  • 第1章「なぜ定時までに仕事が終わらない?」
  • 第2章「仕事を増やさない!」
  • 第3章「時間を記録しよう」
  • 第4章「時間帯によって得意な作業がある」
  • 第5章「何故残業を減らしたいのか?を明確にする」
  • 週3勤務でも定時退社し続けて感じたこと

といった順に話が進んでいきます。

作中では時間を記録して、自分の作業にかかる時間を知るためのツールがいくつか紹介されています。

作中でも書かれていたように、制限の多い環境で一番使いやすいのはExcelがあればオフラインのPCでも使える「TaskChute」、PCとスマホで同期して使うなら、「Toggl」かなと。

対象読者

仕事の進め方や終わらなさに悩む人、また、効率の良い仕事の進め方の入り口に気軽に触れるという意味で、経験の浅い方にも良いかもしれません。

感想

「時間を記録する」という所にピンときました。 過去にも調べものをしていたり、割り込みの作業や会議を終わらせた後、元の作業に戻るときに中々戻りづらいと感じていました。 こういうときに、作業内容と時間を記録すると、戻りやすいのではないかと考えています。 ですので、使える環境を見つけて、やってみようと考えています。

1on1カード体験会に行ってきました

2020年2月4日に行われた、「1on1カード体験会」に参加しましたので、感想を書きます。

目次

参加した理由

最近ビジネス関係のWeb記事で見る「1on1」、果たしてどんなものか?という興味があり、そんな折に「1on1カード」を知り、その体験会があるということで参加してきました。

概要

イベント名通り「1on1カード」を実際に使ってみるという体験会でした。

「1on1カード」に関しては、以下のboothページから通販することができます。1on1を行うための補助機能はもちろんですが、1on1が上手くなりたい人のためのトレーニングができると言う面白い側面もあります。

会場

神田の「ねこもり」という会社のスペースをお借りしていました。小規模な事務所で、秘密基地のような雰囲気もありますね。

秋葉原を起点とするとちょっと歩きます。雑居ビルの一室になるので、ちょっと迷いそうになりましたが、connpassのイベントページに道順を説明した動画があったので、それを参考にしてたどり着きました。

https://necomori.asia/

参加者

IT系の方が多かったようですが、職種は色々でした。エンジニアもいましたし、Webディレクターという方もいらっしゃいました。

中には、先輩と後輩のコンビで参加した方もいらっしゃいました。

内容

自己紹介を書く

会場に入って着席すると、バタフライボードを一枚渡されて、名前とこの会に参加した目的を書きました。

席は1テーブルにつき3~4人です。1テーブルの人数の設定は1on1カードの体験をするにあたっての理由があってこの人数でした。

1on1カードについての説明

今回は代理の方がファシリテーターをつとめるとのことで、1on1カード製作者のまなみん(おざわ)@1on1カード (@careerupdate) | Twitterさんからの動画を併用して、1on1、1on1カードについての説明を受けました。

メモ

1on1について

  • 1on1とは?
    • 部下のための時間
      • 部下のことを知る
      • 信頼関係を築く
      • 内省支援をする
    • 思考の支援
  • 1on1と部下へのメンタリング
    • 内省支援は1on1を通してする
    • 1on1で知った情報を以下の行動に活かす
      • 知識人脈支援
      • 社内キャリア支援
  • 1on1の目的

    • 短期的な目的
      • 問題の早期発見・解決
      • 直近の仕事の状況を知る
      • 仕事から学びを得る
    • 長期的な目的
      • 価値観
      • 社内のキャリア
      • 会社の方針
    • ベースになる目的
      • 内省支援
      • 信頼構築
  • 関係性が影響する

    • 相手の背景を知っているか?が影響する
    • 上司と部下であまりに関係性が悪い場合、第三者と1on1をすることも考慮する
  • いきなり解決策を聞いても、前提の問題がわからないため、ふわっとしていてよく分からないという状況に陥りがち
  • 座る位置は真正面でないほうが良い
  • 褒めることが必ずしも良いとは限らない
    • ジャッジの面があり、バイアスとなるため
  • 互いの評価は現実では一致しないことの方が多い
  • 何のために1on1をやるのか?を決めるのが大事
    • 目的意識
    • 意図
    • お互いに目的を共有
  • ゴールと前提が必要

1on1カードについて

  • 1on1カードの目的
    • どんなテーマで質問してよいか分かる
      • 1on1カードは以下の4つのテーマで分けられている
        • 生活
        • 関係性
        • 仕事
        • キャリア
    • 1on1の練習をすることが出来る
    • フィードバックや深堀りの支援になる
    • プレイシートを併用することで、カードをフローにすることが出来る
    • 1on1カードを使う場合、話し手はカードに向かって話しても良い

実際に1on1カードを使ってみる

ここからは1on1プレイシートを使って、実際に1on1カードを使った1on1の体験です。

準備は以下の手順で行いました。

  1. 1on1カードを種類別の山に分ける。
  2. プレイシートの中から指定されたもの(今回は「キャリア」と「仕事」のシートの2種類を順に体験しました)をテーブルの上に置く。
    プレイシートに関しては、実際の現場では1on1の対象にするテーマのものを選択することになるかと思います。
  3. プレイシートにカードの種別を示すアルファベットと四角いエリアが書かれているので、それに沿ってカードを表向きに配置する。

準備が終われば、実際の体験が始まります。
実際の体験は以下の通りの手順で行いました。

  1. 同じテーブルについている人の中で、それぞれ「上司」、「部下」、「評価者」を決める。
  2. 「評価者」は種類が「評価」のカードを目の前に裏向きで全て並べる。
  3. プレイシートに振られた番号に沿って「上司」がカードを1枚裏にし、カードに書かれたことを「部下」に尋ねる。
  4. 「部下」は質問に答える。
  5. 「上司」はそれを聞き、プレイシートが分岐している場合は、いずれかを選択してカードを更に1枚裏にする。
  6. プレイシートの終端にたどり着くまで4.5.を繰り返す。
  7. 一通り終わったところで、「評価者」は「評価」のカードに記載された評価を5段階で行う。

全員が全ての役割を体験できるように、一回終わるごとに役割を交代して、1枚のプレイシートにつき3回繰り返しました。

感想

最後にみんなで感想を出したのですが、面白い感想をいくつか聞いたのでメモしておきます。

  • 尋ねにくい質問でも、カードを使うことで「カードで出たから」とカードのせいに出来る
  • テーマに沿って話すきっかけにできる
  • 会社に持っていって、1on1でうまく話すことの出来ない上司や部下に使ってもらいたい

私自身としては、まず1on1そのものが初体験でしたので、「1on1ってこんな感じかな」というのがまず来ました。目標管理制度があると、会社で定期的に面談を行うのですが、それとはまた違った角度から、上司と部下が個人と個人としてお互いを知るのに近い感覚でした。

1on1カードとプレイシートを使ってトレーニングでやると、ちょっとゲームにも似た感覚で、チームなどでワイワイと気軽にできそうだな、と思いました。

本を読んでいきなり1on1をやろうとすると実際何から話していいか、話してから次の問いにどうつなげれば良いか分からないとなりそうだな、とも思ったので、そういうときに1on1カードとプレイシートを持ち出して、テーマを選んでやってみる、というのも良さそうだなとも感じました。

技術書典7で買った本の感想:「IT実務のアンチパターン コミュニケーション編」

技術書典8を目前にしていますが、今更ながら、技術書典7で買った本の感想を順次書くことにしました。

イベントに参加すると感想を書くのに大体1週間以上かかることと、前回はまとめて書いたことで結構時間がかかってしまいました。

そこで、はてなブログにはタグ機能もあることですし、思い切って1冊ずつの小さい記事に分けていくことにしました。

今回は「IT実務のアンチパターン コミュニケーション編」です。

目次

買った理由

自分自身も、実際の現場におけるコミュニケーションで思い悩み、迷う所があったので、何か良い解決の糸口が無いかなと感じたからです。

本の内容

タイトルからも分かりますが、IT実務におけるアンチパターンについて、コミュニケーションに軸を絞って紹介されています。

まえがきでは以下の3つのコンセプトが掲げられています。

  1. 「過去の自分に送りたい本」
  2. 「読んだ人の問題解決力を高める本」
  3. 「学びたい人が一人で学べる本」

取り上げられているアンチパターンの大分類として、以下の5つが上げられています。

  1. 「たくさんの話に混乱しちゃう」
  2. 「前置きが長すぎちゃう」
  3. 「報告書に時間かけすぎちゃう」
  4. 「一度に複数の質問を聞いちゃう」
  5. 「聞く人を間違っちゃう」

大分類の下に「悩み」として3つの視点から「どうしたい」のか、「何に困った」のかを取り上げ、それぞれに5つずつ、筆者はなぜそうしようと考えたのか、それを深堀りした問いかけ、問いかけを踏まえた「本当はどうすれば良かったのか」と段階を踏んで書かれています。

対象読者

まえがきに「過去の自分に送りたい本」と書かれていたので、比較的若い人を対象にしていると考えられます。

後は、ITの実務面でのコミュニケーションに悩む人、またはコミュニケーションの面で悩ましい人を部下や後輩に持つ人も読んでみると良いかもしれません。

先輩や上司の側面から考えると、「実はこういう形で迷っていて、言語化出来ていないのではないか」という想像力を持つ一端になりうるかもしれないと思いました。

感想

自分でもうまく言語化出来なくてもやっとしていた、実務におけるコミュニケーションでの戸惑いや、「こういうときはどうしたらいいのかな?」といった迷いのようなものが段階を追って言語化されていて、「もしかしたら、ちょっと分かったかも」と思えた一冊でした。