2020/1/15(水)に行われた、「第5回 転職透明化らぼ リファラル採用編」に参加しましたので、感想を書きます。
目次
参加理由
転職市場について「リファラル採用」という言葉は聞きますが、「どういうものか?」という疑問と、特徴や会社と求職者へのメリット・デメリットが気になったので参加しました。
会場スポンサーとフード・ドリンクスポンサー
会場スポンサー:株式会社ヤプリさん
第3回のときと同じ、株式会社ヤプリさんです。
ドリンク・フードスポンサー1:株式会社うるるさん
ドリンク・フードスポンサー2:株式会社リフカムさん
リフカムさんはリファラル採用に特化した採用管理サービス「Refcome」を提供している会社です。今回のテーマにとても合っていますね。
モデレーターとパネラー
モデレーター
今回のモデレーターは株式会社うるるの金山 貴泰さんです。
Developers Summit 2020にこのイベントのチームで登壇されるそうで、その時のモデレーターでもあります。
パネラー
株式会社メルカリ 村田 隆一さん
株式会社ゆめみ 桑原 聖仁さん
Sansan株式会社 高橋 洸さん
開始まで
受付を済ませて着席。
前回まではパネラーへの質問をメモ帳サイズのポストイットに書き、パネルに貼り付けて休憩時間中に投票する形式でしたが、今回はなし。どうなるのかな……?と思っていたら、イベント開始時の説明で、今回はSlidoを使った質問の投稿と、質問へのLike機能を使った投票をやりますとのことで、スクリーンにQRコードとSlidoのページから入る人のためのイベントコードが表示されました。
パネラーLT
LT1:「Engineer × 採用担当者から見る、誰も教えてくれなかった求職者側からのリファラル採用の知見」
概要
株式会社メルカリの村田 隆一さんによる、求職者視点からのリファラル採用についてのLTです。
メモ
- リファラル採用が盛んになっているが、本やWebでは企業側の情報がほとんど
- リファラルに対する正しい知識とそれに向けての心構え
- リファラル採用とは
- 知人・友人からの推薦を通じた採用
- 企業がリファラル採用に取り組む理由
- 採用費用の高騰
- 労働人口の減少による
- 優秀な人を採用したい
- 優秀な人はマーケットに出てこないので、存在を突き止めて接してくるようにする
- カルチャーマッチ、定着率の良さ
- 採用費用の高騰
- 企業のプロセス
- 準備
- 実施
- 振り返り
- リファラル採用に向けて(求職者側)
- 選考可能性が高い
- 選考のプロセスが簡略化される可能性がある
- チャンス
- 意識して乗ってみる
- 技術力
- リストアップしておく
- 仕事の成果
- 目の前の仕事をやりきる
- ネットワーキング
- コミュニティ
- 勉強会
- 参加
- 登壇
- オーガナイズ
- 技術力
- ターゲッティング
- 成果の登録
- Wantedly
- 相手の企業情報を知る
- 成果の登録
- アプローチされたら
- カジュアル面談に向けた準備をする
- 自分の情報をまとめる
- 成果をまとめる
- 技術を棚卸しする
- 欲求を考える
- 自分の情報をまとめる
- カジュアル面談は候補者のターン
- 緊張が低い
- 手応えを知る、見極める
- 企業側のアピールポイントに関して質問する
- 選考では、パーソナルな質問をしてみると良い
- カジュアル面談に向けた準備をする
感想
リファラル採用は企業にも求職者側にも色々メリットが有るとのこと。ただ、求職者側としては、まず企業にいる人に認知される場に露出する必要があるので、地域を跨ぎたい場合や自分の住む地域に希望する仕事が乏しい場合はWeb上での活動を重視したほうが早いかもしれません。
同一地域内を考えると、技術でも趣味でも親戚の付き合いでも構わないので、リアルの色んな場へ顔を出して交流を作ると、意外なところからリファラル的な誘いが来るのではないかなと思います。これに関しては私事ですが、趣味のコミュニティ内にIT技術者やプライベートでIT技術を触る人が居るという経験をしたことがあります。
後半のカジュアル面談に向けた準備という箇所は、転職活動を始める時にもやることなので、半年ごとなどの期間ごとに振り返ってやっておくと良いかもしれませんね。
LT2:「リファラル採用プロセスの解像度を高める」
概要
Sansan株式会社の高橋 洸さんによる、企業側のリファラル採用に関する要素を深堀りするLTです。
メモ
- Sansanにおけるリファラル採用について
- 「マイミャク」制度
- 内定が決定すれば紹介者、被紹介者の双方にメリットがある制度
- 会食補助(無制限)
- エージェントよりも内定率が高い
- 「マイミャク」制度
- 知人を紹介してくれない問題
- 課題の分析
- プロセスの要素を見出す
- 課題の分析
- プロセスの要素の解像度を上げる
感想
リファラルの制度はあるけれど、中々社員から紹介してもらえないというところを入り口にして、リファラル採用を活発化・成功させるためにはどういった切り口があり、どういった要素が必要か、明晰に掘り下げていてとても分かりやすいスライドでした。
もしもリファラル採用で駄目だったとしても、タレントプールに記録しておくということをしているそうです。後でマッチしたポジションが空いたときや、技術力の向上などでマッチするようになった時に声をかけるためでしょうね。なので、落ちたとしても腐らず、地道に技術力を磨いたりして取り組みを続けるのが案外近道かもしれません。
LT3:「1年間勝手にリファラル採用に尽力した結果と学び」
概要
株式会社ゆめみの桑原 聖仁さんによる、リファラル採用に尽力した話についてのLTです。
メモ
- とにかく会社を好きになろうとする
- アクション→結果、結果に対する感謝
- 受託企業:メンバーと技術が資本
- 開発者が足らない!
- 転職そのものも結構キツイ
- 内定まで進むまでに80%が落ちてしまう
- 開発者を増やすために取った行動
- 結論
- プロの人事にはさすがにかなわない
- HRはきついけれどやりがいがある
- 色々やろうとすると会社のサポートが必要
感想
会社の1エンジニアの立場から、会社のためにリファラル採用に取り組んだのだそう。
まず大事なのは会社名をとにかく認知してもらうことで、そのために登壇したり、カジュアル面談に参加したり、懇親会などで合った人に「ゆめみってどうですか?」と聞いてみたりと様々な行動をしたとのこと。
その結果、リファラル採用や会社名を知って応募してきた人があり、また、「ゆめみってどうですか?」を聞いた時の認知度もぐっと上がったのだそう。
勉強会や登壇は、前回のテーマ「技術ブランディング」にも通じます。リファラル採用を増やしたり、認知度を上げるのには結構重要なポイントのようです。地方では勉強会自体が少ないですが、この場合はむしろ企業側から会議室を使って外部に向けた勉強会を開いても良いかもしれませんね。
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LT1:「2年で社員採用数を3倍にしたスタートアップのリファラル採用とは」
概要
株式会社リフカムのYoshinori Kobayashiさんによる、スタートアップにおけるリファラル採用についてのLTです。
メモ
感想
リファラル採用を活性化させるのを助けるサービスを行う会社とのことで、採用をリファラル採用に全振りするとは思い切ったことをするなあと感じました。その代わり、社内でもリファラル採用に関する取り組みには力を入れているとのこと。
社内Slackで必要なポジションを全てオープンにしているというのは良いですね。社内での開発では、社内Slackを頻繁に見ることも多く、目にする回数も多いかと。そうするうちに頭の隅に残って、該当しそうな知り合いに会ったタイミングで「そういえば……」と思い出して声をかけるという効果がありそうです。
リファラル採用で採用が決まるとお祝いでドラが鳴る(!?)というのが面白かったです。こういったお祝い事や目標達成時の遊び心はワクワクして楽しいですね。
LT2:「『リファラルパーティ』から始めるリファラル採用」
概要
株式会社うるるの金山 貴泰さんによる、「リファラルパーティ」の取り組みについてのLTです。
メモ
- リファラルパーティとは?
- Meetup的なもの
- 会社の雰囲気を知ってもらうためのイベント
- リファラルパーティのメリット
- リファラルに誘うハードルの低下
- 「うちの会社を受けてみない?」→「パーティに来ない?」
- 部門を超えた話が出来ることで、新たな発見がある
- 一般的な面接だとピンポイント
- イベントでは他の部門の人とも話すことが出来る
- リファラルに誘うハードルの低下
- リファラルパーティの目標
- 全員ファンにして帰すのが目標
感想
connpassのページを見ていても、Meetupをしている会社はちらほらありますね。うるるさんでは「リファラルパーティ」というイベントを開いているとのこと。
確かに「うちの会社を受けてみない?」よりも「うちの会社で社外の人も来れるパーティをするから来ない?」の方が心理的なハードルはかなり低いです。リファラルや応募で面接に行くよりも、こういったパーティや集まりの方が会社の中の色んな人と会えるという話ですので、キャリアプランで迷っている人にも良いかもしれないです。
パネルディスカッション
リファラルの声がかかりやすい人、また声がかかりにくい人はどういう人か
- 勉強を自分でしている人、分からない所を聞きに来る人
- 自社の文化に合う人
- Twitterでそういう人を見たら声をかける
- エンジニアに相談する人
- ピンチの時にやりきる人
声をかける、かけないのジャッジはどうしているか
- 受け身だと声をかけない
- 合わないと思ったら声をかけない
- とりあえず来てもらう
- 会って話してみないと分からないから
- カルチャーが合う人
- 何者かが分かる人
会社の魅力を話すとき、そうでないところをどこまで話しているか
- 可能かぎり全部話す
- ミスマッチを防ぐため
- 魅力的かは解釈の問題なので、全部話す
- 聞かれたら全部オープンにする
- 権限が広いことが強みなので、課題などは解決する
目論見の外れたエピソードとその理由
- SNSでネガティブワードを言ってる人
- Twitterやアウトプットは良かったけど、話したらそうでもなかった
- 予想が外れた、応募してくると言っていたが結局応募してこなかった
- 原因としては人事部長との連携が滞ったため、人事部長からのレスが遅くなったこともある
カジュアル面談で脈がある反応
- 制度に魅力を感じてくれるか
- 文化の話
- 興味を示して次に来てくれるか
- イベントに誘って来てくれるかどうか
- 求職者側としては、次の日を早めにきめてくれるか、反応が早いか
リスク対応はしているか
- オンボーディングを兼ねて、紹介者と被紹介者の対談記事を社内向けに出す
- 特になし
- 縁だと思っている
- 紹介者が辞めないような仕組み
- 金銭、その人のリファラルで採用した人が定着すると更に出す
給与の説明をどうしているか
- 制度として、社員の給与は社員自身で決める事になっている
- 自分の感じた年収を言う
- 他のルートで応募した場合と同じ、レンジに合った給与にしている
- 事前に言う、絶対評価を提示する
- 海外からの人向けに、家賃や物価などの日本の情報を更に伝えている
懇親会
最後は懇親会でした。前回に引き続き、色んな方がいらっしゃいました。
仕事がすでに安定したシステムの維持になってしまっていて、フロントエンドエンジニアとして転職したいという方、転職したけれど、転職先で色々あって更に転職したという話をする方、インフラエンジニアの経験を生かして現場で活躍したいけれど、社内の教育係になってしまって「現場に出たいな」と話す方……
感想
リファラル採用に関しては、色んなものが一周して元に戻ったような感触を受けました。
実家のある場所が結構な地方なのですが、親戚や知人を伝手に職を得るという話は聞きますし、アルバイトならば自分もそういう伝手で行ったことがあります。そういう場合の理由としては以下の様な話を聞きました。
- 人は欲しいけれど本当に少人数だけ、または短期間だけで直ぐに欲しい場合
- こういう場合は求人広告では時間や手間がかかるので、同じ会社に勤務する人からの伝手で紹介してもらうという手法を取っています。
- 信頼する人からの紹介だけで人を集めたい場合
- こういった方法を取る場合は、割と古めのところが多いですね。自分の知っている範囲では神社でのピンポイントの求人(年末年始、祭事等)はこの形式を取っていました。友人でも知人でも親戚でも、まず伝手が必要なパターンです。
転職について色々と見てきていますが、私の場合は前職までに経験した案件の関係上、実務でのスキルが言語面でも業務面でも薄くばらついているので、ある程度方向性を定めたいなと考えています。
C#.NETを使ったWindowsアプリケーションの開発が経験年数で言うと一番長いのですが、最も長く参画したプロジェクトから結構な年数が経っている上、Xamarinを使ったマルチプラットフォームやUnityならいざしらず、Windowsのみのアプリケーションは必要とされる場が結構限られていて、パイもWebアプリケーションに比べると多くはないだろうなと考えているので、持っている他の経験から考えると、Javaやインタプリタ言語を使ったWebアプリケーションの開発に寄っていったほうが幅広く取り組めるし経験も積めるのかなと感じています。
市場価値の部分を考えると設計の経験も積んだほうが良いなと感じています。余裕のない現場にいくつか遭遇したことと、2012年から2018年まで通信課程で文系の大学生をやっていたこともあって、そういうことを現場や自宅で学ぶ気力や時間を得ていなかったということもあるので……