2019/10/3(木)に行われた「第3回 転職透明化らぼ-レジュメチェック編」に行ってきましたので、概要と感想を忘備録として書いておきます。
目次
行ってみた理由
私自身が転職活動中で、企業の方がレジュメのどの部分を見ているか、というテーマに興味がそそられました。
概要
会場
yappli, inc.(株式会社ヤプリ)公式企業サイト|モバイルテクノロジーで世の中をもっと便利に、もっと楽しくさん内のイベントスペースでした。
ちなみにアプリ開発・運用・分析をクラウドで実現するYappli(ヤプリ)こういったプロダクトをされている企業さんです。
プログラミングなしで、アプリの開発・運用・分析をクラウドプラットフォームから開発・運用出来るそう。
自社でアプリが必要だけど、エンジニアの手が回らなかったりそもそも居なかったり、フルスクラッチする程でもないけどSaaSで全部をするにはちょっと……といった所に刺さりそうなプロダクトですね。
イベントスペースは広くきれいで、高階層(ビルの41階!)にあるため、窓の外から見える夜景もとてもきれいでした。
ドリンク・フードスポンサー
イベントを支援してくださる企業の方からのドリンク・フードの差し入れがあり、イベント開始前に好きなものを取って、LTやパネルディスカッションを聞きながら、もしくは合間に飲食する形でした。
フードはピザとお寿司、ドリンクはビールとアップルジュースでした。
自分自身はタイミングを図りそこねてピザで済ませてしまいましたが、アップルジュースの瓶が背が低めの丸くて可愛らしいデザインだったのが印象的でした。
始まるまで
会場に入るとまずは受付。connpassの受付票を提示し、本日の名札をもらいました。
オープニングで話があったのですが、ネックストラップの色が参加者枠で分かれていて、求職者枠は青、採用担当枠は赤となっていました。
ひと目でどちら側での参加かが分かるので、分かりやすくて良いやり方だと感じました。
メモサイズの付箋とペンを受け取り、事前にパネラーの方へ質問してみたいことを書き、壇上に用意されたボードに貼っていくというものがありました。
こういう機会は恐らく人生でもそうないので、疑問というよりは悩み相談のような質問を書いてボードへ。
この質問については、LT後の休憩時間に参加者が「正」を書き込む形で投票し、後述するパネルディスカッションの時間に投票数の多いものから回答していただくというものでした。
LT
モデレーター(司会)はしがないラジオで知られるgami@『完全SIer脱出マニュアル』商業版発売中! (@jumpei_ikegami) | Twitterさんでした。
トーク力が高いというのか、程よく参加者の肩の力を抜くような話が入り、するすると進めていくのは、大勢の前で話すことが苦手な自分としては「すごいな……」と感じました。
パネラーLT
LT1: 企業側が望んでいて、かつ準備がめんどくさくないレジュメの内容について考えた
面白法人カヤックで人事部長を務めていらっしゃる柴田史郎 (@4bata) | TwitterさんによるLT。
企業側からとしては、
- レジュメを盛らないでほしい
- 会社とのカルチャーマッチを知りたい
レジュメを書いていてよく悩む、「自分の評価」については
- 他人からの評価コメント
- 社内の評価
をコピペすると良いという話も。
こういう手法を使う場合は、社内/社外でそういう相手をいかに持っているかが重要そうですね。
業務的に客先常駐の割合が高かったりで、社内での交流度が低い会社や、人付き合いの苦手な方は、こういう評価を聞いてみるのは中々難しそうですが……
カルチャーマッチについては
- スキルマッチ
- 組織社会化(「組織社会化」とは? - 『日本の人事部』)
の2面から。カルチャーマッチについて細分化すると、
- 技能:スキルマッチ
- 文化:会社の暗黙のルール
- 役割:キャラ
といった面がある。
役割=キャラについては、スキル以外の要素(趣味や物事のやり方といった面かな)、キャラの掘り下げとして他人からの推薦文を「誰からか」を明記して書くこと、
文化=会社の暗黙のルールについては、自分の視点から、今の会社に入ってからどのようにして馴染んでいったのかを書くことが効果があるそう。
LT2: レジュメで技術力を表現しろと言われても。っていうか技術力って何?
クラウド名刺管理で知られるSansan株式会社のTakahashi, Takeru @Sansan (@tkrtkhsh) | TwitterさんによるLT。
レジュメとはなにか?
- 履歴書
- 職務経歴書
採用者はレジュメで何を知りたいか、どうしたいか
- 技術力を知りたい
- 面接の手間を省きたい、面接をスムーズにしたい
技術力とはなにか?
- 課題を解決する
- 企業によって課題の分布の広さが異なる
- SIer:狭め
- Web企業:広め
- 企業によって課題の分布の広さが異なる
- 経験と応用
- 応用力
レジュメに書く技術力
- 表現は変えられる
- 技術の解像度を高くする
- 担当プロジェクトで使った技術を詳細に書く
- 技術の解像度を高くする
- 経験を応用したエピソードを解像度高く書く
- 概念と課題の解決
こう言われて、自分のやってきた経験を見ると、色々考えますね……
LT3:レジュメで何を見てもらえると思っていますか?
Retty株式会社 - Retty.Incのkosako (@aki85135) | TwitterさんによるLT。
本来の登壇者がインフルエンザでダウンしたため、急遽登壇することになったのだそう。ニュースでも今年はインフルエンザの流行が早いような様子が見えるのでそろそろ気をつけた方が良いのかもしれませんね。
立ち位置
- マネジメント
- プレイヤー
- ポテンシャル
魅力に関してはアウトプットすると良い
- ブログ
- Qiita
- GitHub
レジュメにあるとより分かりやすくなるもの
- スキルマップ
- 考え方やスタンスについて
レジュメはどこまで見るか
- 面接のフェーズによる
- 懸念やチェックしたいポイントも見る
- レジュメを書く側としては、そういうポイントに対して払拭できる材料を提供できるとよい
スキルマップはいい案で、試してみたいです。
懸念になるポイントは自分も抱えているので、払拭できる材料を提供したいですね……
スポンサーLT
LT1:フェアな世界でまっすぐな転職を
転職ドラフト|ITエンジニアを年収・仕事内容つきで競争入札で知られる株式会社リブセンスのまさよふ (@masayofff) | TwitterさんによるLT。
強いレジュメとは?
- あなたがいかに強敵(困難なプロジェクトや課題、新しい分野の技術)を倒したかが分かるレジュメ
アウトプットは残さず書く
- 迷ったら全部書く
- 何でも良い
- 様々な経験
- 野望ややりたいことについて、思いの丈を書く
LT2:ここが変だよ"ふつう"の採用
チームにさらなるコラボレーションを | 株式会社ヌーラボ(Nulab inc.)のAngela @ ぬ (@posi0202) | TwitterさんによるLT。
ヌーラボさんに関しては、balcklogの企業だったのと、本社が福岡なのをここで知ってびっくりしました。
backlogは自分では使ったことが無いけれど、テック系の情報収集をしていると時々耳にするツールですし、福岡は過去に住んでいたことがあるので親近感がわきました。
ヌーラボさんは拠点が日本だけでなく、海外にもあり、サービスによっては日本よりも海外のユーザーが多いものもあるのだそう。
海外拠点があるというのは、東アジアが近くて九州支店の多い地域だからか、福岡に拠点を置く企業には時々ありますね。
日本における「ふつう」の採用としては、
- 年齢
- 学歴
をレジュメに書くことがありますが、この辺りは国によっては聞くことが出来ないそうです。
自分の記憶では、アメリカは確か年齢・性別・顔写真は法律で禁止だと見た記憶がありますので、そこまで事細かに聞くのは日本だけでは……と思います。
採用側としては、
- 採用したい人物像に合うか
が重要。
例えばヌーラボさんだと、
- ユーザーの多様化
→色んな人が欲しい
のだそうで。 後は、
- 経験年数に対するスキル
が分かるのも重要。
休憩
LTからパネルディスカッションの間に10分程休憩が入りました。
この間に、イベント開始前に壇上のボードに貼られた質問票について、パネラーに答えてもらいたい質問に「正」の字を書き込む形で投票。
パネルディスカッション
壇上のボードに貼られた質問票から、投票数の多い順にパネラーの方々に答えてもらう形式で進みました。
自己PRについて
- 強みを書く
- ネガティブなことは書かない
- プラスアルファの要素
- 若手はプライベートな取り組みや熱意について書くと良い
質の良い人の集まる施策はあるか
- 転職ドラフト
- 新しいツール
- アンテナの高い人が来る
GitHubはどこまで見るか
- 見ない、見てもどの言語をやっているか程度
- 「この人はいいな!」と思ったら見る
驚いたレジュメ
- 破天荒すぎる経歴
- 10代で起業、後に放浪してたとか、中々すごい生き様。
- 5ページ中の4ページが自分の人生のポエムだった
- 自分の会社の社員が検索で出てきてしまった
- 意外とありそう……
シニア層エンジニア(CTO)などの探し方
- なにかのタイミングで自分の会社のことを思い出してもらえるか
- あらかじめコンタクトをとっておく
- 実際に会ってみる、情報交換する
- 雑談ベースでも良いので会ってみる
こってりしたレジュメはありか
- 濃い内容なら意外と通る
- ポイントは文章で伝わるようにはっきりさせる
レジュメでアピール出来るようなものが無い
- 応用力、技術の解像度
- いずれ役に立つ知見や経験を書く
- 他の人から聞く、第三者(転職エージェントなど)からのフィードバック
コーディング面接で見るもの
- 設計、パフォーマンスチューニング
- どれくらい解けているか、読みやすさ、保守性
- 基礎力、設計、考え方
- 課題にどうアプローチするか、ディスカッションできるか
ポートフォリオの評価ポイント
- 余り参考にはならない
- バイタリティを見れる
- 新しい方が良い
- ブログなどの、普遍的で継続的なアウトプットは見る
未経験で活躍した人の共通項
- 引きこもりだった
- でも引きこもりながら色々作ってたのだそう
- 変人
- コミュニケーションは通りにくいが、突き抜けたところのある人
- 少ない経験でどれだけ学べるかが重要
- 変人・奇人
- スイッチが入ると凄まじい人
- 質問できる人
- プライドが高すぎない人
懇親会
最後に20分ほどの懇親会が設けられました。
パックマンルール(懇親会でもっと広まってほしいパックマンルール - Qiita)により、輪ができても一箇所は空いているのであちこちに入りやすい感じでした。
懇親会で聞いた良いことは
- レジュメで迷ったら、エージェントに見てもらうと良い
- 知ってる技術があるなら、アウトプットしておくと良い
ですね。
エージェントはIT系に強い所にも聞いてみるのが良さそうかなと思いました。
感想
普段滅多に聞くことのできない、テック系企業の採用側からの視点を聞くことが出来たのは新鮮でした。
今回の話をベースに自分のことを振り返ってみると
- 技術の解像度の高さ
- 担当していたプロジェクトで、自分が使っているかに関わらず、使われていた技術は思い出す限り書いている
- 経験と応用力
- 実務面であまり出来ていない記憶がある
- 理由:プロジェクトにばらつきがあり、現プロジェクトで直前のプロジェクトの経験が即活かせるとは限らなかった、類似のプロジェクトにアサインされるまで別のプロジェクトで期間が空き、経験をそのときに応用出来なかった
- Try:節目(何ヶ月毎や、プロジェクトが変わる時等)に経験や感想等をアウトプットしておく(ブログでも個人の日記でも)
- いずれ役に立つ知見や経験
- 経験してきたプロジェクトのばらつきにも関連するのですが、.NETのWindowsアプリケーションからWebバックエンド、フロントエンド専任のいないプロジェクトだったので軽くフロントエンド周り(HTML, CSS, Javascript)、果てはPL/SQLまでやったことはあるので、妙に広さはある感じです。
- 何でも書き出す
- 別記事でまとめて書きたい